足元の、その奥へ。

井戸の先に、
小さな命がいる。

井戸と地下水

入口は、井戸。

井戸は、地下水の世界を知るための入口のひとつです。私たちは宮崎県西都市で、サイトムカシゲンゴロウという地下水にしかいない昆虫の継続的な調査を行っています。

暗闇に、生きている。

琥珀色の体と細い脚をもつサイトムカシゲンゴロウ

サイトムカシゲンゴロウ

Phreatodytes archaeicusUéno, 1996

サイトムカシゲンゴロウ

ムカシゲンゴロウの仲間って?

光の届かない地下水の世界に暮らす、とても小さな甲虫の仲間です。ムカシゲンゴロウ属には、サイトムカシゲンゴロウなど複数の種が知られています。

「ゲンゴロウ」という名前でも、水中をすいすい泳ぐ姿とは少し違います。目は退化し、淡い色の体と細い脚をもち、水の底を歩いて移動します。

地下水に暮らす生きものは調べられる機会が限られ、分布や生態にまだ多くの謎が残されています。地下水の枯渇や汚染は、その暮らしを脅かします。生きものを守ることは、地下水の環境を守ることにもつながります。

サイトムカシゲンゴロウって?

Phreatodytes archaeicus Uéno, 1996

これまで知られている生息地は、宮崎県西都市のみ。ムカシゲンゴロウ属の一種で、1996年に記載されました。

宮崎県版レッドリスト(2025年度改訂版)にも掲載される希少な生きものです。私たちは、宮崎の地下に息づく、かけがえのない地域の自然資源だと考えています。その存在を知り、地下水とともに次の世代へ伝えていくことが大切です。

私たちは井戸を通じて、この生きものの継続的な調査を行っています。地下水の中での暮らしには、まだ分かっていないことがたくさんあります。

地下水の生き物たち

井戸の先には、こんな生きものたちも暮らしています。

白く透き通った体のメクラミズムシ
メクラミズムシの一種
曲がった体と長い触角をもつメクラヨコエビ
メクラヨコエビの一種

歩く姿を、のぞいてみる。

本のなかにも、この生きもの。

サイトムカシゲンゴロウが掲載・紹介されました。

その井戸が、手がかりになる。

地下水の生きものには、まだ多くの謎が残っています。井戸の情報が、未発見の種や知られていなかった生息地を見つける手がかりになります。

井戸をご存じの方へ

今も使っている井戸、昔使っていた井戸。ご存じの井戸について、分かる範囲で教えてください。

お寄せいただきたいこと
  • 井戸のある地域(市町村程度まで)
  • 井戸の写真(あれば添付)
  • 近くの電源の有無
  • くみ上げた水を流せる排水場所の有無

※調査ではポンプで井戸水をくみ上げます。

所有者の許可なく井戸や敷地に立ち入ったり、危険な場所で採集をしたりしないでください。

研究者の方へ

研究への協力や、試料提供についてのご相談も受け付けています。研究テーマと希望する協力の内容をお知らせください。

試料の種類や提供方法は、研究内容をうかがったうえで個別に相談します。

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